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御座山(2112.1m)・・・(長野県東部/佐久地方)

 御座山(おぐらやま)
 この山を紹介するにあたって、ふと考えてしまったことがあります。それは、「この山はどこの山岳エリア、山地に属する山なんだろうか」、ということです。
 というのも、「奥秩父の山々」と呼ぶにはかなり北側に外れていますし、「西上州の山々」と言っては間違いになってしまいます。(上州とは群馬県の古称)
 しかし例えば、関東地方から遠く離れた地方から来た人に「”ひるが岳”とはどこの山ですか?」と訊かれて、「丹沢山地の最高峰ですよ。」と答えて、理解してもらえるかどうかを考えれば、そういう「エリア分け」にこだわる必要はないのかもしれません。
 「長野県の東の端の山で、JR小海線・千曲川をはさんで八ヶ岳の反対側にそびえている山です。」と答えて、あとは地図を見ていただくことにしましょう。

 御座山の登山口に入るにはいろいろなルートが考えられますが、鉄道・バス・タクシーを使うにしても、マイカーで行くにしても、ざっと言って八ヶ岳の登山口と大体同じ位の距離、時間、費用がかかります。(当時、私は埼玉県の深谷市に住んでいましたが、マイカーで走ってもかなり距離があると感じました。)
 それでいて八ヶ岳や奥秩父連山などに比べても低く、地図で見る限り、ごくありふれた一つの山に過ぎない感じでもありますから、比較的マイナーな山と言えましょう。

 しかしこの山は、「名山」と呼ばれるに十分な魅力を備えている、隠れた名山であると私は思いました。
 まず、地図で御座山の周囲を見回すと、近くに御座山より高い山がないことに気が付きます。(それどころか標高2000mに達する山がありません。)
 そこで範囲を広げていくと、南は奥秩父連山、西は八ヶ岳、北は浅間山までさえぎる物がないことが解ります。これで山頂の展望が良ければ、どんな眺めが待っているでしょうか。

 私がこの山に登ったのは1994年の12月4日、山頂からの展望はずばり360度でした。
 「情報が古い。今では状況が変わっているのではないか?」「12月の2000m級の山だったので、藪が枯れていて展望が良かったのではないか。」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、山頂は岩稜ですから、多分、今でもその眺めの良さは変わっていないのではないでしょうか。

 マイカーで国道299号からぶどう峠を越えて(道幅は狭いが舗装はされている)、北相木村を通って南相木村に入り、栗生の奥の林道終点に車を置き、往復登山をしました。
 ちなみに私はそこで、ひとつ大きなミスを犯してしまいました。「登山の前に腹ごしらえをしよう。」という事で、自動車のそばでお湯を沸かしてカップラーメンを食べたのですが、その時に自動車の中に水筒を忘れてきてしまったのです!
 そのミスをカバーしてくれたのが中腹にある「不動の滝」でした。この滝の水を飲めるだけ飲むことで、登山口に戻ることなく山頂に向かうことが出来ました。比較的はっきりとした道を登り、さほど危険を感じない鎖場を登ると、やがて展望の効かない前衛峰を通過して一旦下りますが、その下りの坂から本峰が持つ豪快な岩壁を見ることが出来ました。
 再び登り返して山頂に到着すると、そこには文句のつけようのない、素晴らしい展望が広がっていました。しかしそこであまり多くの写真を撮る事はできませんでした。寒風吹きさらす中、あまりにも展望が良すぎて、何をどう撮って良いか、かえって頭が混乱してきた上、カメラを持っている手がかじかんできたからでした。
 山頂から少し戻ったところには無人小屋がありますが、中に入ってみると非常に薄暗く、何より床がなかったように見えたので、「これは泊まる気になれない」と感じました。ただ、こうした施設は改善されていたり、逆に利用不能になっていたりする可能性も高いので、利用しようと思う方は、事前に北相木村役場か南相木村役場に問い合わせるのが良いでしょう。

 栗生側登山口(林道終点)9:53発→山頂11:57着、12:28発→登山口14:00着


ぶどう峠付近から眺めた御座山
送電線が景観を壊していて残念です。
ですので試みに送電線を消した写真を作ってみました。
実際にはない風景ですが、よろしければご覧下さい。

不動の滝にて。雨の少ない季節でしたので
写真にはほとんど写らないほどの水量でしたが
水場としては十分役割を果たしてくれました。

前衛峰の下りから見る本峰

御座山山頂にて。
(漢数字で縦に二一一二って書かれても判りにくいと思いません?)

山頂から眺めた西上州の山々


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